スペシャルオリンピックス2026東京(9月開催)レポート――シュートは打たなきゃ、はじまらない。

スペシャルオリンピックス2026

9月5日(土)、調布市の京王アリーナTOKYOで開催された「2026年第9回 スペシャルオリンピックス日本 夏季ナショナルゲーム・東京(9月開催分)」に、バスケットボールと競泳の応援に行ってきました。

当日朝は雨模様。前日までの予報ではもっと激しい雨を覚悟していましたが、実際は思っていたより少なく、会場に着いたときは霧雨程度でした。

この日は競泳とバスケットボール(トラディショナル)

6月にお伝えした回ではバスケットボール「ユニファイドスポーツ®」を観戦しましたが、今回のバスケットボールは「トラディショナル」形式での開催です。知的障がいのある選手だけでチームを編成するスタイルで、ユニファイドとはまた違った空気が流れていました。

この日、京王アリーナTOKYOでは競泳とバスケットボール(トラディショナル)が同時に開催されており、時間の都合でバスケの第一試合を観戦したあと、空いた時間で競泳会場に移動する形になりました。バスケ会場はまだ席に余裕がありましたが、競泳会場は観覧席が満席で、後方から立ち見での観戦となるほどの盛況ぶりでした。

会場にはフィギュアスケートの安藤美姫さんやタレントの水野裕子さんの姿もあり、開会式に参加されるなど、全国規模の大会らしい華やかさもありました。

「シュートは打たなきゃ、点は入らない」

バスケットボールではいろいろなプレーが見られましたが、印象に残ったのは、コーチを筆頭に「チャレンジしよう!」ということを強く意識ているということです。

応援席にいると、ご家族やご両親から選手への声かけが聞こえてくるのですが、そのなかでとても多かったのが「シュートしていいよ!」という言葉でした。

会場でコーチの方に少しお話をうかがう機会があり、基本的には「失敗してもいいから、まずチャレンジしてほしい」という考えで指導しているとのことでした。選手のなかには、どうしてもシュートを打ちたくなくパスを選んでしまう人もいれば、逆にどんどんシュートを打ちたがる人もいるそうです。そうした一人ひとりの個性には配慮しながらも、シュートを打たずに終われば絶対に得点にはならない、という点は少し意識されているそうで、「失敗してもいいからシュートをどう打つか」をアドバイスしているというお話でした。シンプルに「シュートしないと得点は入らないから、だからシュートはどんどん打っていいんだと伝えています」とはっきり言われてました。ご家族のエールもそんなところからきているのですね。

指導の難しさについても率直に話してくださいましたが、それでも「まずはチャレンジすること。そのチャレンジしたことを、チームメイトもコーチも、家族も関係者みんなが素晴らしいと思えるように、日頃からみんなにその重要性は伝えている」と、笑顔で語ってくれたのが印象的でした。

些細なミスの向こうにある本気

観戦していると、パスが少しずれてしまったり、ゴーグルをかけ忘れそうになったりと、細かな場面もありました。ただ、そうした些細なことより強く伝わってきたのは、選手一人ひとりが「チャレンジしている」という気持ちです。だからこそ、得点が決まったとき、シュートのブロックが成功したとき、自己ベストが出たとき、きちんと最後まで泳ぎ切れたときの喜びが、より大きなものになっているのだと感じました。

今回とくに印象的だったのは、観客席にいるご家族や関係者の方々の表情です。とんでもなく喜んでいる方もいれば、慣れた様子で「それが当然」というふうに見守る方もいる。その表情の違いを見ているだけで、この大会が積み重ねてきた時間の長さを感じ、あらためて素晴らしい大会だと思わせられました。

2027年サンティアゴ世界大会への選考も兼ねて

本大会は、2027年に南米チリ共和国で開催される「2027年スペシャルオリンピックス夏季世界大会・サンティアゴ」への選手団選考も兼ねて実施されています。今回活躍を見せたアスリート・パートナーの皆さんが、この先さらに世界の舞台に挑戦していく姿を、引き続き応援していきたいと思います。

スペシャルオリンピックス日本(SON)の公式サイトでは、大会情報や今後のボランティア募集なども掲載されていくはずです。時価は冬季大会かな。気になった方はぜひチェックしてみてください。

スペシャルオリンピックス日本(SON)公式サイト6月開催分の観戦レポートはこちら