車いすバスケ日本代表強化合宿見学—千葉ポートアリーナで見た日本代表の姿

車いすバスケット公開練習

2025年4月29日、千葉ポートアリーナで行われた車いすバスケットボール日本代表の公開練習を見学してきました。この日は、女子ハイパフォーマンス、女子次世代、そして男子次世代強化カテゴリーの選手たちが集まり、試合形式のトレーニングを含む内容で進められていました。

午前中から一般公開されていたのですが、私は午後から見学に参加。ちょうど行われていた紅白戦では、女子ハイパフォーマンスチームと男子次世代強化カテゴリーの選手たちが対戦し、見応えのあるプレーをたっぷりと楽しむことができました。

初めて間近で見た車いすバスケットボールの迫力

実は、車いすバスケットを間近で見るのはこれが初めて。コートに響く車いすの音、スピード感のある攻防、そしてぶつかり合い——そのどれもが想像以上で、あっという間に引き込まれてしまいました。

特に目を奪われたのは、女子代表の背番号15番・網本麻里選手。一つひとつのプレーに無駄がなく、パスもシュートも的確。状況判断も抜群で、自然と「すごいなあ」と声が漏れてしまうほどでした。華やかさではなく、静かな確かさのようなものが彼女のプレーから伝わってきて、とても印象的でした。

若手男子選手たちの本気

男子次世代の一部の選手たちは、6月開催の「2025 IWBF男子U23世界選手権」を控えているとのこと。そのためか、どのプレーにも集中力があり、チーム内での確認や声かけも活発。練習のひとつひとつが、試合に向けた積み重ねとして丁寧に行われていました。

若い選手たちが、世界を目指して懸命に取り組む姿は、見ているだけで背筋が伸びる思いがします。派手なパフォーマンスはなくても、芯のある真剣さがそこにはありました。

知る人ぞ知る、だからこそ広がってほしい

会場全体の雰囲気は、思っていたよりも静かでした。とても貴重な内容にも関わらず、まだあまり知られていないのかな?と感じたのも正直なところです。

ロビーにはサポーター募集のチラシが置かれていましたが、それも控えめで、来場者との距離感が少しだけ惜しいようにも思えました。でも、これはある意味とても日本的な、真面目で誠実な取り組み方なのかもしれません。

無理に派手にする必要はないけれど、ちょっとした声かけや説明、もう一歩の工夫があると、「初めて来た人がもっとファンになれる場」になるような気がします。きっと、そうしたことに取り組んでいける余地が、まだたくさんあるのだと思います。

またひとつ、とてもいい経験ができました。

先日の車いすラグビー・Shibuya Cupに続いて、今回もとてもいい時間を過ごすことができました。どちらも競技の面白さはもちろん、選手やスタッフの皆さんの姿から、努力の積み重ねが結果につながる大切さを感じました。

こんなふうに、ちょっとだけ足を延ばして知らない場所に行ってみると、自分の中に新しい視点が増えていくのが面白いですね。ほんの少しのきっかけで、誰かの頑張りに触れたり、応援したくなる気持ちが芽生えたり。

今回見せてもらったプレーにも、練習の風景にも、どこか温かい気持ちをもらいました。うまく言葉にはできませんが…、また次の機会も楽しみにしています。