令和8年度 千葉県障がい者スポーツ大会 水泳部門レポート―大会新記録もでた、プールサイドに広がった人間味あふれる熱量

5月17日、新習志野にある千葉県国際総合水泳場で「令和8年度 千葉県障がい者スポーツ大会」の水泳部門が開催されました。
私たちふなばしスポーツも、お手伝いとして参加させていただきました。昨年に引き続いての参加です。今年も多くの選手が集まり、終日熱気の途切れない大会となりました。
会場の様子――30度近い暑さの中で
当日は外気温が30度近くまで上がり、屋内のプール会場も相当な蒸し暑さでした。それでもプールサイドに立つ選手たちの表情に、暑さへの不満のようなものは見当たりません。出番を前に静かに集中している選手、仲間と言葉を交わしながらリラックスしている選手。それぞれが自分のやり方で、本番に向けて気持ちを整えていました。
大会の流れ
午前中は25メートルの各種目が中心です。知的障がい・身体障がいの区分ごとに、性別別のレースが順に行われていきます。
午後は50メートルとリレーへ。1日を通してプールサイドの緊張感は続き、最後まで集中した雰囲気が保たれていました。
工夫に満ちた泳ぎ
障がい者水泳の大きな特徴のひとつが、選手それぞれの泳ぎ方です。これは本当にご本人と周りの方の努力の賜物なのだろうなと感じます。
印象的だったのは、片腕のない選手によるバタフライです。通常とは異なる体の使い方ながら、驚くほどのバランス感覚でまっすぐに、しかも力強く前へ進んでいきます。「どうやって体をあそこまでコントロールできるのだろう」と思わず見入ってしまうほどでした。
障がいの種類や程度に応じて、泳ぎ方はそれぞれ異なります。ただ共通しているのは、自分の体の特性を理解したうえで、できる限りのスピードと効率を追求しているということです。工夫と練習の積み重ねが、ひとつひとつの泳ぎに込められています。
そしてその泳ぎがとても美しいのです。一生懸命さだけではなく、スポーツを「見る楽しさ」という点でも、障がい者水泳には他にはない面白さがあると感じます。
大会新記録も!
今年は大会新記録が何個も生まれました。千葉県は全国的にも障がい者水泳のレベルが高いとされており、その数字はその実力を示しています。
年々記録が更新されていくことは、選手たちが大会と大会の間も地道に練習を続けているからこそです。競技としての成熟が着実に進んでいると、改めて感じました。
応援席の風景――選手以上に熱くなるご家族
観客席に目を向けると、多くのご両親・ご家族の姿がありました。
レースが始まると、その熱の入り方は相当なものです。名前を呼びながら大きな声で声援を送り、ターンの瞬間には身を乗り出し、ゴールの瞬間には選手と一緒に飛び上がるように喜ぶ。「選手以上に熱くなっている」という表現がぴったりくる光景でした。
泳ぎ終えた選手の姿もさまざまです。大きなガッツポーズを繰り返しながらスタンドに向かって手を振る選手、思わずその場に座り込んでしまうほど力を出し切った選手、うまくいかなかったのか静かに下を向く選手。
感情が正直に出る場面が多く、それがこの大会の空気を独特のものにしていると思います。勝ち負けや記録の良し悪しを超えて、その場にいる全員が「一緒に競技している」ような一体感がありました。
スポーツの本来の姿というのは、こういうものかもしれない。観戦しながら、そんなことを感じていました。
参加人数について――この場が続いていくことを願って
一点、気になったことも正直に書いておきます。
今年は参加人数が昨年よりも少し少ない印象でした。水泳人口が全体として減っているのか、別の事情があるのかは分かりません。ただ、こうした大会が毎年継続して開催されることには、記録の積み重ね以上の意味があると思っています。
選手にとって目標になる場であり、ご家族にとって一緒に挑む場でもある。その機会がこれからも続いていくことを、ふなばしスポーツとしても願っています。
次は陸上競技――5月24日(日)
千葉県では5月から11月にかけて、さまざまな競技の障がい者スポーツ大会が開催されます。今年のスケジュールは千葉県の公式ページでご確認いただけます。
来週5月24日(日)には陸上競技の大会があります。会場は千葉エリアではおなじみの千葉県総合スポーツセンター陸上競技場(天台)です。
特別な予備知識がなくても、現場に行けば競技の面白さは自然と伝わってきます。ご都合が合う方は、ぜひ一度足を運んでみてください。

