「東京・海の森アクアスロン2025」レポート|誰もが挑戦できるスポーツのかたち。

初めてのアクアスロン観戦記。会場の雰囲気なども感じてきました。
トライアスロンで有名な「海の森」で、アクアスロンの熱気を間近に感じてきました。2025年大会の様子、現地で感じた“リアル”をお届けします。
2025年7月13日、日曜日。当日は朝からすっきり晴れていて、風も気持ちよくて、「今日は外に出かけたいな」と思えるような天気でした。そんな中、少し早起きして東京湾にある「海の森公園」まで行ってきました。お目当ては「東京・海の森アクアスロン2025」の見学です。
大会名だけ聞くと、東京のローカルイベントかな?と思ってしまいそうですが、実際は年齢やクラス別の日本選手権も兼ねている全国規模の大会。会場に着いた瞬間、空気の熱量や人の多さから、「これは本気の大会だ」とすぐにわかりました。
アクアスロンってどんな競技?
「アクアスロン」という名前、あまり馴染みのない方もいるかもしれません。
私も、実は今回初めてちゃんと知りました。簡単にいうと、トライアスロン(泳いで、自転車に乗って、走る)のうち、自転車を除いた「スイム+ラン」の2種目で構成された競技です。
自転車って本格的になると費用もかかりますし、特に運搬や整備のハードルもありますよね。そういった面で、より気軽に参加できる形にしたのがアクアスロンなんだそうです(それ以外にも理由はたくさんあるみたいですが、そこまでは調べられませんでした)。もちろん気軽とはいえ、参加者の方々の表情や体つきからは、しっかり準備してきた本気度がひしひしと伝わってきました。日本選手権ですから当然といえば当然ですよね。
誰もが参加できる仕組みがちゃんとある
会場では「エイジグループ」という年齢別のクラスのほか、15歳以下のジュニアクラスや、パラアスリート向けのクラスも用意されていて、さらに「東京都障害者スポーツ大会」のオープン競技としての位置づけのクラスもありました。思っていたよりもアクアスロンという競技は年齢も性別も、障がいのあるなしも関係なく、たくさんの人が参加できる競技なんだと再認識しました。
若い人も年配の方もいて、どちらが主役ということもなく、それぞれが自分のスタイルで参加している。こういう「いろんな人が自然と混ざっている感じ」って、見る側としてもすごく気持ちがいいものですね。
どこか「なじんでいる」感じの素敵な人たち
会場で見かけた選手たち、みなさんとにかくかっこよかったんです。
日焼けしている方も多く、引き締まった体つきで、でも気負いすぎているわけでもない。自分の体と向き合いながら、普段からちゃんと運動している人の佇まいといいますか…なんというか、いい意味で“自然体”でした。
うまく言えませんが、会場にいるだけで何かいい雰囲気なんですよね。無理して見せようとしている感じもなくて、静かに、でも確かな芯があるような雰囲気。こういう人たちを見ると、「スポーツっていいな」と素直に思えます。単純すぎるんですが、なんだかやってみたくなるんです、けどできないのもわかっているのです。
レース前後には選手同士がお互いに声をかけあって笑顔を交わす場面も多くて、普段からの関係性がちゃんとあるんだなと感じました。そういうところもいいですよね。
水泳は少しできるかもしれない
個人的な話ですが、私も昔ちょっとだけ水泳をやっていた時期がありました。
もちろん今ではすっかり運動不足なのですが、こうして大会を見ていると、ふと「また泳いでみようかな」と思えてくるんですよね。そうはいってもオープンウォータスイム的なのはたぶん勝手も違うので軽々しくはできないですね。あと東京の海で泳ぐっていう経験がないので、いろんな意味で見ていてもこれはどんなものなのかとおもいました…。
ただ、単純にスポーツの大会を“見に行くだけ”でも、自分の中に眠っていた何かがふと動くことがある。今回はまさにそんな感覚でした。
本当はボランティアにも参加したかったんですが
実を言うと、今回の大会、当初はボランティアとして参加できないかなと検討させていただいてました。今回でいうとボランティアの方の集合時間が早く、いま住んでいる場所からだと物理的にかなり厳しい時間に移動しないと参加できないということが判明し残念ながら応募を断念しました。
アクアスロンやトライアスロンの大会では、ボランティアの募集もわりと多くて、できるなら一度参加してみたいと考えています。
現地に行ってみて、思ったこと
今回、海の森公園という場所で、アクアスロンという競技を間近で見てみて、「スポーツとの関わり方って、本当にいろいろあるんだな」と感じました。
競技に出ることができなくても、見ているだけでも十分楽しめるし、そこから自分の興味が広がったり、「次は何か手伝ってみようかな」と思えたりする。それって、すごく自然な流れなんだなと思います。先ほども書いた通り、おそらく他の大会で知り合っていたり、ライバルだったりと、会場には顔見知りの方々が多く、強い繋がりを感じさせる良い雰囲気があります。DJもしっかりしていて、見ている人を飽きさせない工夫がたくさんあるので、ぜひ皆さんも足を運んで応援してみていただけるといいかなと思います。
選手の方々も、速い遅い、順位に関係なく、それぞれの目標があるのだと思いますが、満足げな方、悔しそうな表情でゴールされる方と様々です。良い意味で、思わず集中してしまうドラマがありました。
改めてですがスポーツって、その競技自体が上手いとか下手とか関係なくて、自分なりの関わり方を見つけられる場所でもあるんだなと、ちょっと考え方が変わった気がします。
またこんなふうに、どこかに出かけてみたくなった
最初は「ちょっと見に行ってみようかな」という軽い気持ちだったんですが、思い切って足を運んでよかったなと心から思いました。
そこに集まっていた人たちの姿を見て、空気を感じて、自分の中の小さなスイッチが入るような時間でした。またこうして、ちょっとした興味から何かに触れてみる──そんな経験を積み重ねていきたいなと思います。
またひとつ、自分の中に「ちょっといい時間だったな」と思える記憶が増えました。
最後に少し来年以降も含め海の森での観戦注意点を。まず暑さ対策はしっかりしてください。飲み物も売ってましたし、フードトラックも来ていて氷など買って食べましたが、照り返しもありかなり暑く感じました。到着される前(もしくは家を出られてすぐの)にコンビニで売っている「凍らせてあるペットボトルの飲み物」など買っておくといいと思います(少なくとも私は近くにコンビニは見つけられませんでした)。そして帽子は必須だとおもいます。観覧席もありますが日陰は限られているのと選手の方やご家族の方も大勢いらっしゃるので日影が確保できるとは限らないと思って行かれるのがいいと思います。あくまで選手ファーストですからね。そして観覧席、若干潮風とホコリと雨などで汚れています。海辺ですから仕方がない。気になる方はウェットティッシュなどあるといいかもしれませんね。
競技自体はとても楽しめますのでぜひ快適に観戦できる準備をしてお出かけください!