スポーツを支えるもう一つの形 ― 初めてのスポーツボランティア参加ガイド

スポーツボランティア

スポーツボランティアという入口 ― はじめの一歩を踏み出すために

スポーツを観ることが好きな人、身体を動かすことが好きな人、あるいは「好き」と言えるほどではないけれど、なぜかスポーツイベントに足が向く人。そんな誰かが、「支える側」として関わるスポーツの世界があります。それが“スポーツボランティア”というかたちです。

ボランティアという言葉は、耳にする機会こそ多いものの、いざ自分が始めるとなると、少しハードルを感じる方も少なくないかもしれません。とくにスポーツの現場となると、ルールや専門的な知識が必要なのでは、と身構えてしまうこともあるでしょう。しかし実際には、初めての人を歓迎する雰囲気や、誰もができる役割が、たくさん用意されています。

どこで情報を得られるか

「やってみたい」と思ったとき、まず頼りになるのはインターネットです。たとえば「ボランティア活動支援サイトVokatsu(https://vokatsu.jp/)」では、全国の様々なボランティア情報がまとめられており、スポーツに特化したコーナーもあります。地域やジャンルを絞って探すことができ、自分の興味やスケジュールに合った案件に出会える可能性が高まります。

また、特定のチームのファンであれば、その公式サイトやファンクラブページに注目するのもひとつの方法です。たとえば少し前の情報ですが千葉県を拠点とするプロバスケットボールチーム「千葉ジェッツ」では、専用のボランティア告知ページ(https://chibajets.jp/volunteerstaff/)が設けられており、試合やイベント時のサポートスタッフが随時募集されています。こうした「応援しているチームを手伝う」という視点から入ると、モチベーションも自然と高まるかもしれません。

スポーツボランティアの情報は、協会やイベント主催団体の公式ページに掲載されることも多く、たとえば地元のマラソン大会や障がい者スポーツの競技会などでも、毎年一定数の人員が求められています。「好きなスポーツを支えたい」という純粋な気持ちがあれば、扉は思っているよりも開かれているのです。

「誰かのために」ではなく、「ともに楽しむ」ために

ふなばしスポーツでは、スポーツを通じての出会いや、場づくりの大切さを何よりも大事にしています。ボランティアという言葉に“奉仕”や“支援”のイメージを重ねてしまうと、どうしてもどこか一方的な関係性が浮かび上がってしまいますが、実際の現場では、「誰かのために」というよりも「ともに楽しむ」「一緒に場をつくる」という感覚が近いように感じます。

もちろん、課題がないわけではありません。活動の頻度や内容、無償であることへの理解、そして継続性など、現場ごとに抱える事情はさまざまです。それでも、多くの人がその場に集い、それぞれのペースで「何かの役に立ちたい」という気持ちを重ねていく光景には、いつも温かさがあります。

たとえば、初めてイベントに参加した高校生が、次の回には友人を誘って戻ってくる姿。長年続けているベテランの方が、初参加の人に声をかけている場面。そういったやりとりの一つひとつが、スポーツボランティアの場を特別なものにしています。
また、ここではスポーツボランティア参加をメインで書いていますが、その場の主役はあくまで選手の方々だと思っています。ふなばしスポーツではその気持ちは忘れず、選手をはじめとするその場にいる皆さんが誰かに感謝の気持ちが持てるような、まさに「ともに楽しむ」ための場づくりをしたいと考えています。

ふなばしスポーツとしての取り組み

私たちふなばしスポーツでも、個人として、あるいはチームとして、少しずつこうした場に参加しています。運営の一員としてだけでなく、「現場の空気を知る」「多様な視点に触れる」ということそのものが、今後の活動にとって大きな意味を持つと考えているからです。

障がいの有無や年齢、性別、経験の有無にかかわらず、「ここにいていい」と思える場所があるということ。その安心感が、人の心を動かし、次の一歩につながるのだと感じています。

スポーツボランティアは、決して特別なスキルを求められるものではありません。むしろ、「ちょっと行ってみようかな」「誰かと一緒にやってみようかな」という気持ちが、もっとも大切な要素です。

このコラムが、誰かにとってその第一歩を踏み出すきっかけになれば、こんなに嬉しいことはありません。

参考になるサイト
スポピタ: https://spopita.jp/volunteering/ 東京都のボランティア団体の紹介。
ボラセン:https://vokatsu.jp/link/ 全国のボランティア活動を検索できます。
activo:https://activo.jp/ 過去の掲載やスポーツに絞っての検索もできます。
こちら以外にも書いた通りご自分の興味があるスポーツの連盟ページ(例えば千葉県水泳連盟とか)やプロチームのページにボランティア情報が載っていたりしますのでご確認ください。