Pixel Watch 4発表|Geminiがすごい!各機能をスポーツ視点で考える

スマートウォッチ

Pixel Watch 4が登場 ― スポーツと健康を支える最新機能に注目

Googleの新作スマートウォッチ「Pixel Watch 4」が10月9日に発売されます。ニュースサイトではすでに多くのレビューが出ていますが、今回はスポーツを楽しむ立場から「気になる機能」と「実際に使うイメージ」を考えてみます。実物を見たり触ったりしたわけではなく、AIで調べたわけでもありません。公式サイトを確認した感想程度としてお読みください。購入を検討される場合は、必ず最新の公式情報をご確認ください。

ふなばしスポーツでこの話題を扱うのは、スマートウォッチが「スポーツと健康を支える道具」として大きな役割を持つと考えるからです。運動の記録や体調管理、モチベーション維持まで――小さな時計の中に、スポーツを楽しむためのヒントが詰まっていると感じています。


心電図(ECG)機能の追加

Pixel Watch 4で注目されているのが、新たに搭載された心電図(ECG)機能です。日本ではApple WatchやGarmin、Huaweiなどが先行して搭載していましたが、Pixel Watch 4でも不整脈の兆候をチェックできます。スポーツをしている人にとっては「無理をしすぎていないか」を確認できる安心材料になります。(以前のGarminの記事はこちら

特にマラソンやサイクリングのように長時間の運動を続ける場合、体調の変化に早めに気づけることは安全面でも大きなメリット。健康を守りながらスポーツを楽しむために、この機能は今後ますます重要になるでしょう。個人的に身近に心臓疾患になった人もいるのでこの機能がついているのは個人的にも心強い印象をもちます。


バッテリー ― 40時間の限界と課題

一方で気になるのはバッテリー性能です。Pixel Watch 4は45mmモデルでカタログ値40時間とされています。省電力モードを使えばさらに延長可能ですが、もう全くの想像にになりますが、実際には「2日に1回の充電が必要」という程度の体感になるのではないでしょうか。

Apple Watch Series 10はカタログ上で最大18時間(低電力モードで最大36時間)ですが、私の家族の使用感としては「ほぼ毎日充電が必要」とのことでした。

ちなみに、私が愛用しているFitbit Inspire 2は最大10日間のバッテリー持続をうたっており、実際もほぼ1週間以上充電不要です。スポーツや睡眠を日常的に記録するには、この差は大きいです。ジョギングや登山の途中で電池切れになれば台無しですし、バッテリーの持続時間はスポーツでの実用性を左右します。Pixel Watch 4は高機能ですが、バッテリーに関してはまだ課題が残っているかと感じますね。


転倒検知と緊急連絡機能

Pixel Watch 4には転倒検知機能も搭載されています。スポーツ中に転倒した場合、自動的に緊急連絡が可能になるというものです。サイクリングやランニング、特に一人でのトレーニング時にはありがたい安心機能。私が使っているInspire 2には搭載されていないため、この点は大きな魅力だと感じます。

事故は予期せぬときに起こるもの。こうした安全機能が標準化していくことは、スポーツをもっと気軽に楽しむ後押しになるでしょう。歳とともにこういうリスクに対応することの重要性を感じます。


Fitbitとの統合 ― 日常からスポーツまで

Pixel Watch 4はFitbitアプリと統合されており、活動量計測・睡眠管理・ストレス管理などのトラッキング機能が強化されています。以前紹介した「エナジースコア」も利用可能なので、日々の歩数や消費カロリー、睡眠スコアといった記録がスポーツのパフォーマンス向上に直結します。

Fitbitを長く使ってきた立場からすると、この統合は「Googleらしい進化」だと感じます。アプリも直感的で見やすく、データの蓄積がスポーツを続けるモチベーションにつながります。


今回の目玉:Googleの強み ― AIによるパーソナライズ

Pixel Watch 4はAI連携も強調されています。「手を上げて話しかける」ことでGoogleのAI「Gemini」が利用可能になるとのこと。いいですね、「OK google(だったかな?)」と呼ぶではなく、手を挙げて時計を口に近づけて話せばOKですから、シンプルだし使いやすいと思います。ただしネット接続が必須となるということですのでその点はお気を付けください。

実はこの「ネット接続が必要」というのは重要なことです。これはPixel Watch 4のGeminiが、外部のクラウドと接続して作動していることでもあり、時計本体での処理と外部クラウドでの高性能AI処理を組み合わせたハイブリッド構成で動作していることを意味します。新しいプロセッサ(Snapdragon W5 Gen 2 + Cortex-M55コプロセッサ=優秀な頭脳を持っている)を搭載したことで、音声コマンドの応答や簡単なフィードバックも時計本体内で直接処理可能になりました。一方、文脈理解や長文要約、ナビゲーション、多言語翻訳など高度な処理はクラウド側で行われます。

例えば、心拍・睡眠・歩数などのセンサー情報をもとにした簡易フィードバックは端末内で処理し、トレーニングプランや食事・休養のバランス解析といった複合的な解析はクラウドで実行。これにより、心電図や運動記録などの健康データを活用したパーソナルトレーナー的アドバイスを受けられる可能性があります。他社には真似できない、Googleならではの強力なサービスになるかもしれません。
Pixel Watch3もクラウドと時計本体のハイブリットだったと思いますが、より時計側の処理能力が向上したので全体的な応答性能なども向上したと思います。

今まで自己判断だった体調の判断なども「今日は疲労度が高いから無理せず」「このタイミングで水分補給を」といったAIからの提案が、将来は自然に届くかもしれません。テクノロジーのサポートで、スポーツがもっと安全に、もっと効率的に楽しめる未来が見えてきます。


下取り制度の導入

Pixel Watch 4では下取り制度も開始されました。Apple Watch Series 7の良品であれば約2万円の下取り額が見込まれます。ただし、私のFitbit Inspire 2は対象外。少し残念ですが、こうした制度を利用すれば新モデルへの乗り換えがしやすくなります。今回の検討を通じて、「本当に必要なものは何か」を考えるきっかけになった気がします。


それでも残るバランス感覚

これだけ機能が増えたPixel Watch 4ですが、残念ながら私はすぐに購入することはないと思います。大前提として、現在使っているInspire 2のシンプルさを気に入っているからです。時間表示が見づらいなど不便はあるものの、記録用途としては十分。以前から使っているエナジースコアも活用できており、その環境を維持できるのは大きなメリットです。

もし次に買うなら、個人的にはガーミンに期待しています。屋外での視認性、精度の高いGPS、長持ちするバッテリー。スポーツを本気で楽しむには、やはりこうした「基本性能の確かさ」が重要だと考えています。


まとめ ― 機能を知ることは、自分を知ること

Pixel Watch 4は、心電図・転倒検知・Fitbit統合そして強力なAI連携など魅力的な進化を遂げました。ただし、バッテリーの短さといった課題も残されています。

新しい機能を知ることは、自分のスポーツライフを振り返るきっかけになります。「本当に必要なものは何か」。その答えは人によって違います。Pixel Watch 4は、その問いを考えるための刺激を与えてくれる存在だと感じます。